皆さんこんにちは!
今日は「ピュアファルセット(純粋なファルセット)」について書いてみたいと思います。
音源&動画付きこの記事中にはトレーニングの参考音源、記事の最後に実践&解説の動画が付いています。
裏声発声が極端に弱い方や、裏声発声の際になかなか喉の緊張感が取れない方は、ぜひ参考にしてみてください。
では、いってみましょう〜!!
ピュアファルセットとは?
ピュアファルセット(純粋なファルセット)のことを発声学者のリードは、
「重要な機能を持ちながらも美学的価値がない声」と書き残しています。
つまり、歌声の中では重要な仕事を担うにも関わらず、単体で発声すると価値が無いということです。
この声に関してはまず僕のデモンストレーション音質を聴いてもらってから先へ進みます!
「ピュアファルセット」音質はこちら空気漏れが多いのが特徴です。参考にしてください。
通常、ロングトーンが行えるような芯のあるファルセットはファルセットを作り出す輪状甲状筋に加えて、喉頭懸垂機構(こうとうけんすいきこう)と呼ばれる筋群がサポートすることで生まれます。
ピュアファルセットとは、輪状甲状筋のみにアプローチするために息漏れが多いということですね。
このフクロウの鳴き声のような音質にはリードによる後述があり、
「輪状甲状筋に負荷を与えるという観点以外には使えない」
と断言しています。
要は、フレーズを滑らかに歌えない以上、歌唱には使えませんが、輪状甲状筋のみに負荷を与えたい場合は純粋な裏声は使えるということです。
純粋なファルセットの条件は4つ!
条件①男女ともに1オクターブの音域に限定(大体B3〜B4)
この音域以上や以下は、他の要素が輪状甲状筋をサポートする事で発声できます。
条件②フクロウの鳴き声のような音質
音質の特徴としては他に「瓶の口の上を吹いたような音」とも書き残しています。
当然、「フクロウの鳴き声」と音質イメージは同じですね。
条件③息漏れが多いために2〜3秒しか持たない
ロングトーンが不可能なので当然2〜3秒程度しか持ちません。
条件④美学的価値なし
フレージングできないので芸術的価値は全くありません。
支えを作る、抜く
ピュアファルセットが出せるようになれば、次は支えのある裏声(ロングトーンが安定する)にもチャレンジしてみてください。
ロングトーンを行える様な『滑らかでも発音がはっきりしている裏声(支えのある裏声)』の場合はピュアファルセットよりもお腹に力が入ると思います。
これは、先ほど書いた喉頭懸垂機構の筋群が介入することで声帯がしっかりと腹圧を受け止めるためです。
「支えのある裏声」音質はこちらロングトーンが安定していて、声がしっかりと支えられている感じがわかると思います。
裏声に関してはまず、この2種類の声を意識的に作れるようになることが大切です。
ピュアファルセットは、
発声学者のリード曰く「フクロウの鳴き声のような」ファルセットです。これは、なるべく輪状甲状筋のみが働く音質ということです。
ロングトーンや、フレージングが可能なファルセットは、その他の筋群の拮抗バランスが必要になります。
— U-ma(ユーマ) (@MVS_music) 2018年12月12日
まとめ
まとめ①純粋なファルセットの条件は4つ
⑴男女ともに1オクターブの音域(大体B3〜B4)
⑵フクロウの鳴き声のような音質
⑶息漏れが多く2〜3秒しか持たない
⑷美学的価値なし
まとめ②ロングトーンが可能な「支えのある裏声」と切り分けて考える
まとめ③2パターンの裏声を意識的に出せるようにする
まとめ④輪状甲状筋のみに負荷を与えたい場合は「純粋なファルセット」はかなり使える