皆さんこんにちは!
今回は発声学者のコーネリウス・リードの名言でもある
『いずれ歌手は自分が自分の教師にならなければならない』
という名言をテーマにしようと思います!
「自分が自分の教師になる」って?
私のスクールでトレーニングを積んでいる生徒さんは分かると思いますが、私はプロ・アマ問わずに発声学的なディスカッションを行うことが多いです。
「このトレーニングは何を狙っているか」
「現在の声質はこうですが、次のフェーズ(段階)では、こう変化します」
「音程が徐々に良くなってきたのは、こういう理由があるからです」
などなどですね。
あとは、「レッスン中に何でも聞いてください」とも伝えています。
トレーナーとしての、この考えの根っこにあるものは先ほどのリードの言葉です。
『いずれ歌手は自分が自分の教師にならなければならない』
オチを言ってしまうと、僕は今の生徒さんを一生指導することは考えていませんし、望んでいません。
声を育てるなかで、全員がいずれ卒業しないといけないのです。
そうなると生徒さんはどこかのタイミングから自分で自分自身の声を成長させ続けなければいけないタイミングが来るのです。
これは、技術と知識の両方を育てることで可能になります。
「なぜ、音程が良くなったのか」
「なぜ、声量が上がったのか」
「なぜ、2声区が繋がったのか」
このような事柄を技術の上達を伴いながら理解できたとすると、あとは1人でも歌は伸ばせます。
逆に考えると、声の調子が悪くなった時は学んだ発声学の知識から解決策を導き出すことができます。
【この状態が歌手としての理想像】です。
トレーナーとしては、この状態の歌い手をいかに本人に気付かせずに育てられるかもチャレンジだと思っています。