【ボイトレ選び】良いボイストレーナーの選び方?【番外編】

皆さんこんにちは!

歌声クリエイターのU-ma(ゆーま)です。

 

 

今回は【番外編】としまして、ボイストレーナーの頭の中を少し書こうかと思います。

 

 

 

では、いってみましょう!

良いボイストレーナーとは?

例えば、あなたが朝起きると体調が悪く、病院へ行ったとします。

そして先生に、こう告げるのです。

 

 

あなた
今朝から体調が悪いんです・・・

先生
そうなんですね。ではお薬を出しておきますね

 

極端ですが、こういった雰囲気の問診をする病院には2度と行ってはいけません。笑

 

 

 

なぜなら良いドクターというのは問診が上手いのです。

問診が上手ければ原因を特定できる確率が半端じゃなく上がります。

 

 

 

実はボイストレーナーも全く同じなんです。

 

 

私の場合も最初に生徒さんと対面した際、話し声の時点から情報を取っていきます。

 

「どこに響いているか」

「どちらの声区で話すのか」

「発音位置は前なのか後ろなのか」

 

などなどです。

 

 

歌を聞く前にも本人が思っている悩みなどを細かく聞きます。

そして本人の悩みが発声学的に的を得ているのかなどを考えるのですね。

 

 

例えば、

裏声は出るのですが、裏声の高音だけが出ません

 

と悩んでいる生徒さんの声を聞いた際に、そもそも「裏声自体が綺麗に出ていない」ことが多々あります。

 

 

この場合、本当は

そもそも、裏声が綺麗に出ていないから、もちろん裏声で高音も出せない

となるのです。

 

 

 

もし、問診の段階で本当の問題を発見できなければ「正しく出ていない裏声のままで高音発声を練習させる」メソッドを採用してしまうかもしれません。

この場合、その生徒さんは奇跡が起こらない限り目標に達することはできないでしょう。

なぜなら原因に対するアプローチができていないからです。

これほど悲しいことはありません。

 

 

 

良いボイストレーナーの基準は間違いなく『問診が上手いかどうか(発声を悪くしている原因を突き止められるかどうか)』です。
原因が分からなければ処方する薬が分からないのです。ボイストレーニングでいうとメソッドが特定できないことと同じです。

説明力で分かること

医療学院在籍時代、当時の理事長の先生(脳外科の先生でした)との会話で、とても勉強になったことがありました。

 

先生
良い治療家の条件は知っていますか?

ゆーま
問診力ですか?

先生
そうですね。でも、それ以上に『難しいことを患者に理解させる能力』が無ければダメです。

 

 

この時に、僕は価値観が180度変わったことを覚えています。

普通、医療学校や医療従事者同士の会話では一般人が理解できない言葉が飛び交います。

ですが、それは特化した分野での同じ知識レベルが担保されているから可能なんですね。

このレベルには誰でもなれます。ただ、この先が難しい。

 

 

人の学習能力の発達には大きく3つの段階があります。

 

第1段階情報(知識)を知る

 

第2段階習得する

 

第3段階教えられる

 

 

どの分野でも、第3段階に到達している人達は色んな例えやアイデアを使い、難しい事柄を簡潔に説明することができます。

逆に上手く説明できないことがある場合その事柄に関して、まだ深く理解できる余地を残していると言えるのです。

 

 

もし、ボイストレーニングに関する書物や会話の中で、あなたが理解不能な言葉で伝えられたり、あなた自体の解釈力に問題があって解釈できないのではないか?と思ってしまった場合。

 

実は発信者側の理解が深まっていないという可能性が高いです。(他人に解釈させられないとすると、まだ自己解釈も深めないといけないのです)

 

 

『説明力』は最高峰へ向かっていく者と、その他を大きく分断する能力です。

まとめ

まとめ①良いボイストレーナーは、例外なく問診が上手い(発声を悪くしている原因を特定する能力)

 

まとめ②難しい事柄を簡潔に伝えられる人は、理解の深まりが凄まじい

 

 

ゆーま
発声学権威のフースラーは「ボイトレは医療だ」という旨を書き残しています。ドクターとボイストレーナーは同じ職種なのです。声を通して、原因を突き止め、治療するのがトレーナーの仕事です。
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