皆さんこんにちは!
今回は、腹式呼吸について追加で記事を書いてみたいと思います。
過去にも「腹式呼吸」のやり方のYouTube動画(その動画は、こちらからどうぞ♪)や記事をUP済みですが1つ新たに加えます。
では、いってみましょ〜♪
腹式呼吸は深ければ良いの?
ボイトレ経験者の方は、経験として深い呼吸を習ったことがあると思います。
「お腹を膨らませる」や、「横っ腹が出るように」などですね。
もちろん、深い呼吸は悪いことではありません。
胸式呼吸で特に息の吸い始めに肩が大きく上下してしまう方には、呼吸の改善方法として使えます。
ただ、それは胸式呼吸の浅い呼吸が取れてしまえば、もう行わなくて良いレベルの話になります。
『呼吸は深ければ良い』という訳ではないからです。
その一番の理由は過去にツイートしている内容です。↓
歌う際に肺いっぱいに空気を吸い込む人が多いですが、
「横隔膜は空気を多く吸い込むと筋緊張は少なくなる」
のが生理学的な事実です。吸い込む量が多すぎれば、逆に声に変換するパワーには変わりにくいということです。
— ゆーま/ボイトレ本執筆中♪ (@MVS_music) 2019年2月23日
さらに発声学の権威でもあるフースラーはこのように言っています。
『横っ腹が出るほどに深い呼吸を続けると、横隔膜はたるんでいき、まもなく声は失われる』
このように、呼吸は深ければ良いという理由は全く無いのです。
横隔膜を過剰に下げすぎると、副作用的な二次問題が発生してしまうので注意です。
息の問題は呼気と声帯が担っている
呼吸が声に変わるには受け止める声帯とそれを取り巻く筋群がキッチリと働くことによって行われます。
逆に言うと、例えば「声が長く保てない」や「息漏れが多すぎてしんどい」と言った症状を改善しようとして、いくら頑張って空気を大量に吸い込んでも問題は解決しません。
声帯が息を上手く受け止めることができないので、いくら空気を多くスタンバイしても漏れ出すのです。
息の問題は、声帯レベルのトレーニングによって、呼気と上手く結びついてこそ根本解決に繋がります。
その代表トレーニングが過去に書いているような当てトレ(アンザッツ)であったり、ロングトーンを利用した発声トレーニングですね。
(色んなトレーニングはすでにYouTubeチャンネルにてUPしていたり、今後も少しずつ追加していきます。)
歌唱の際の吸気量について、多量に酸素を吸ってはいけません。
歌唱中に空気が足りなくなるシンガーは、腹式呼吸を練習しながらいくら多量の酸素を吸えるようになっても未だ空気は足りません。
吸っても吸っても足りないのです。問題の原因は、吸気には無いからです。
— ゆーま/ボイトレ本執筆中♪ (@MVS_music) 2019年5月21日
『歌が上手くなれば』おのずと吸気量は減ります。
それに応じて、徐々に歌声は翼を得ます。
隅々までコントロールの効く声は必ず、肺いっぱいの空気の邪魔から逃れています。— ゆーま/ボイトレ本執筆中♪ (@MVS_music) 2019年5月21日
まとめ
まとめ①呼吸を過剰に深くする練習をして良いのは吸気初動で肩が大きく上下するような、かなり浅い呼吸を行う方のみ
まとめ②腹式呼吸ができれば吸気の問題はもう何もない
まとめ③残る問題は、声帯と呼気との関係が握っている
『人工的に作られた呼吸は全て歌には使えない』とフースラーは書き残していますが、まさに表現の邪魔にしかなりません。
が、僕の感覚としては8割くらいのボイストレーニング経験者(僕も含めて)は、これを行った経験があったり、現在進行形で行なっていたりします。
— ゆーま/ボイトレ本執筆中♪ (@MVS_music) 2019年5月26日
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