発声の本質を知ること

      2017/11/24




皆さんこんにちは!
いつもボーカルスクールMVS公式ブログをご覧くださり、ありがとうございます。
今日も、ボイストレーニングに励むシンガーの皆さんに有益な情報を発信していければと思います。

さて、本日のテーマに通じることなのですがボーカルスクールを運営する中で、ここ近年の間での生徒さんの移り変わりで感じることがあります。

それは「趣味で歌が好きな方達が専門的な情報(技術)を求めている」という風潮に変わってきているということです。
数年前であれば私のスクールで指導しているような医学的な知識や、高度な歌唱技術を求めていた生徒さん達というのは、プロ志向の方や、普段から演奏をすでに行っているシンガーの方達が多かったんです。

ところが近年は、需要のバランスが移り変わりプロ志向の方、プロの方以上の割合でアマチュアの方(趣味の方)が激増しています。
その理由は情報社会に世の中が移り変わり、プロにしか知り得なかった情報が広く一般の方にも知れ渡るようになったことに起因しています。

ただ、今回の記事はこのような統計学的なボイストレーニング需要の移り変わりについて書きたいのではありません。
そのような方達が増えるいっぽうで「専門的な知識を追い求めるばかりに発声の本質を見誤る方達も増えている」という危惧について記事にさせていただきたいと思います。

 

深い知識は無くても大丈夫

例を1つ。
AくんとBくんの二人のシンガーがいます。

・Aくんは発声について深い知識を持っています(声帯を取り巻く筋群や神経系の知識、発声時の音質分類や共鳴腔などの知識まで深く勉強しています)が、まだ声を自由に扱うことができません。ミックスボイス習得も未だ成し得ていません。

・Bくんは発声についての細かい知識(Aくんのような)は知らないもののトレーニングを経て、声を自由に扱えるようになり、ミックスボイスも習得できています。

果たしてこの2者は、どちらがシンガーとして凄いのでしょうか?
当たり前ですがBくんです。声を自由に扱えるシンガーほど、完成されたシンガーはいません

さて、本題に戻ります。
実は、このブログでも細かすぎる知識は記事にしていません。(発声学の歴史的観点、喉頭懸垂機構のような細部に渡る解剖学的知識など諸々の事柄)

なぜなら、そのような細かい知識無しでも声は伸ばすことができるからです。
逆に私からすると細かい知識を最初から詰め込むことで発声を後退させるリスクの方が大きいと感じます。

 

深い知識を入れるタイミング

スクールのレッスンでも知識と技術は両輪で伸ばしていきます。(上級者になればなるほど発声学の知識は深くなります)

ですが深い知識を教えるタイミングは技術が伴ってからです。

例えば、裏声の強化が進むとヴォーチェディフィンテ(ファルセット優位のミックス)という裏声に少しだけ地声のパンチを持たせた声が習得できます。(生徒さんによっては、この声が出た際に地声と勘違いする方もおられます)
トレーニングの中で、この声を完成させた時に相応の知識を伝えるのがベストのタイミングなのです。

逆に、ヴォーチェディフィンテの発声準備が整っていない時に、その声を発声している時の声帯の状態や、関連筋群、感覚的な事柄を伝えるとどうなるか。
その早まって知った知識を利用して、フライング(準備が整っていない)で新たな発声に飛びついてしまうのです。

残念ながら世の中の成長できないシンガーの大半がこのパターンに陥ります。
知識はあるのに技術が伴わないということになってしまうのです。

 

大切なのは本質を知ること

発声上達において大切なことは本質を知るということです。

では、発声の本質とは何か?
実はもう、このブログの読者の皆さんは答えられます。

第一回目からのブログ記事、そしてYouTube動画でも、少しずつですが本質のみを伝えています。(ミックスボイスの概念、2声区、声帯は直接コントロール不可能、音質で声帯を統制する、などなど)

私は、1週間で声が自由に扱えるようになる!とか、声帯(喉)の形を操れば自由に声が扱えるようになる!とは口が裂けても言えません。
そのどれもが本質とは、あまりにもかけ離れているからです。

「自分は発声に関する知識が少ないので上達できない」と思っている方が、もしいれば安心してください。
発声上達のためにはメインテーマ(本質)となる知識さえあれば大丈夫なのです。

発声が上達してくれば、細かい知識を学んだ時に腑に落ちることも多くなります。

まとめ

①細かい知識を入れすぎることで上達が後退するリスクもある

②正しい知識を選別することを意識する(魔法のように早くて楽なトレーニングは存在しない。筋力強化だけを考えてみても1週間でムキムキになるということになるので、おかしいと気付くことが大切)

③知識で1番大切なのはメインテーマ(本質)である。(これさえ忘れなければ少しづつでも上達できるという知識)

今回は「発声(ボイストレーニング)の本質を見極める重要性」についての記事を書かせていただきました。
これからも、『理想の歌声を目指す全ての人へ』有益な情報を発信していきます!

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20歳より音楽活動をスタートさせ様々なボイストレーニングを6年ほど実践してきたが上達せず断念。その後、医学的な観点からのアプローチが必須であると気付き医療学院へ入学し首席で卒業する。 コーネリウス・リード著「ベルカント唱法」の完璧な発声理論に感銘を受けトレーニングを再開し、声区融合(ミックスボイス)を完成させることに成功。 現在、ボーカルスクールMVSでの指導に加え、正しい声の知識を全国へ普及するべく様々な活動を行っている。

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